原因不明の腹痛と大建中湯

一昨年の秋に、腹痛の患者さんが10人以上来院しました。初めての患者さんや、以前当院に通院していた方、現在他の病気で通院中の方など様々でした。ほとんどの方が下痢をするわけでもなく、涼しくなってきてからお腹が痛む様になったとのことでした。胃や腸の検査を受けた患者さんもいましたが、特に異常を認めた方はありませんでした。胃腸の痛み止めとされる抗コリン薬の有効性は一時的なものでした。
都立大塚病院東洋医学科勤務時に、外科から一人の腹痛を主訴とする患者さんが紹介されてきたことを思い出しました。その患者さんは数年間にわたり、秋から春に腹痛が起き、夏には腹痛が起きません。胃の検査や腸の検査、腹部CTスキャンなど行ったが異常なしとの診断を受けていました。寒い時期に腹痛が出るためお腹を暖める働きのある「大建中湯」を処方したところ、次第に腹痛は軽減し、翌年には腹痛は出なくなりました。
一昨年の秋に腹痛を訴えて来た患者さんも、ほとんどの方が大建中湯で腹痛が治まりました。大建中湯で良くならなかった方も、大建中湯に近い処方で治りました。その年の夏が猛暑であったため、冷えた物を大量に摂取した影響が、涼しくなって出現したためです。

“原因不明の腹痛と大建中湯” への2件の返信

  1. こんにちは。
    原因不明の腹痛で検索してここにたどり着きました。
    私の旦那は小学生の頃から季節の変わり目になると激しい腹痛が続く日があり、ちょうど今のような急に寒くなる時期に特に苦しそうにしています。脂汗が出るほどです。もちろん検査では異常は見つかっていません。ただ、春→夏の暑くなるような変わり目にも腹痛が起きてるのでケースが少し違うのかもしませんが…。暑い涼しいのギャップも関係あるのかもしれませんね。
    大建中湯の件、参考にさせていただきたいと思います。
    ありがとうございました。

  2. ぱぴこさんコメントありがとうございます。
    原因不明の腹痛は、胃や腸の動きに問題がある場合が多い様です。季節の変わり目には、体が温度差を受け入れるために体力を使います。そのため体力が減り、普段起きない病気が体力で抑えきれずに出てくると考えた方が良いでしょう。治療は補剤という体力を補うタイプの薬が良いと思います。お大事にしてください。

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